ROCK OF SILENCE@LIQUID ROOM ebisu(THE COLLECTORS、クラムボン、STAN)

インビゲットで行ってきた。クラムボンが出るとはいえ、さすがにこの組み合わせは、それぞれのコアなファンしか集まらないのかね。

STAN

店頭で試聴して気になっていたバンド。初めて見る。1曲目始まって「あ、好きな感じ」と思った。演奏・サウンドは好きだ。しかしボーカルの歌い方がハマらず。噂に聞いていた「やばい STAN マジやばい」という歌詞に笑う。しかし全然ヤバそうに聞こえない脱力感。わざとなんだろうか。

「この曲の歌詞はどんなんがいいだろう?え、何?逆ギレ?」みたいな歌詞の曲が気になった。中盤、歌い方もさほど気にならなくなりちょっとずつ体を揺らしてみる。が、終盤メロディアスな曲になるとまた歌い方が微妙に。今度は若干ビジュアル風味。ううーむ。慣れが必要かもしれない。でもたぶん好きだわ。CD聞いてみたい。

MCの挙動不審っぷりは天然なんだろうか、狙ったキャラなんだろうか。始まって早々に、DJの小西さんに「僕、大学の後輩でーす!」とか呼びかけてみたり、「ロックって売れないんだよー。知ってる?俺ロックやめるわー。…うっちょーん」とか。たぶんこれも慣れが必要だ。

クラムボン

予想通り、場内は8割以上クラムボンのファンで埋められていた気が。しかも7ヶ月ぶり?のライブだったらしく、一曲ごとにイントロで拍手が起きるような歓迎っぷり。まるでワンマンのような雰囲気だった。

でも「シカゴ」「はなればなれ」なんてオープニングで来られたらねえ、そりゃ拍手も起きるわ。なんてシングル曲くらいしか知らない自分でも最後の1曲を除いて全てわかった(といってもその内2曲はカバーですが)ほどの、どメジャーなセットリスト。クラムボンのこういう感じのライブは大好きだ。シンプルにいい曲やってくれるのが一番。そして骨と皮だけみたいなシンプルな演奏。つーか、若干ボロボロでしたけど。素人目にも「サラウンド」がぐだぐだすぎだった。譜面が飛んでて苦戦してたようだ。

ミトがMCでコレクターズネタを。「この後、ガム投げてくれるって!」と言うも、会場は無視に近い反応。この後の惨状が目に浮かび、一人笑いを堪える。あと細かいツッコミだが、ガムを投げるのは客の方である。

更にどうでもいいことだが、個人的に苦手だと思っていたミトが、遠目から見るとシルエットが増谷キートンと同じということが発覚。ちょっと好きになれそうな気がしてきた。これからは増谷キートンと思い込むことにしよう。そのうち原田郁子椿鬼奴に見えてくるはず。

ザ・コレクターズ

客が見るからに減ったところでコレクターズ。1曲目「愛ある世界」!“WILD HORSES”の時に書いた通り、この曲から始まるライブが大好きなのだが、まあビックリするくらいに盛り上がってない。これが久々の「愛ある世界」だったらショックで泣いてたかもしれない。AXで見といて良かった、と訳のわからないことを思った。しかし加藤くんは何事も無かったかのように「シンギン!」とか言ってた。

「恋の3Dメガネ」「PICTURES OF LILY」と続けてMC。

「今日は伝説になるよ…」 サンボマスター

「ロックを教えにやってきた。」「コロムビア在籍15年。同期は誰だっけ…ピチカートファイブ?イエローモンキー?(コータロー:それはもうちょっと後だよ)」「…色んなバンドを送り出してきたよ」 永遠の在校生バンドです。

「みんな大金を掴んで出ていった…」 早く掴んでください、加藤さんも。

「16枚目のオリジナルアルバム、タイトルがロック教室!」「ロック・カルチャー・スクール!」*1「凄いよ、奥田民生!(客:おおー)真島昌利マーシー!(客:おおー)曽我部!(客・おー)堂島くん(客・おー)…誰が一番わーって言われるかな(笑)そしてサンボマスター!(客・おおー)」

それらアーティストに曲を書いてもらったアルバムとのこと。コレクターズは1曲しか書いてないらしい。「お金が入らない…」 大丈夫、通常のアルバムの10倍売れるから!

その内のマーシー曲「スタールースター」を披露。余りハイロウズは詳しくないけど、マーシーっぽい曲だと思った。かといってコレクターズっぽくないかと言えば、そうでもない。ちゃんとコレクターズの曲になっている。

「僕は恐竜」を挟んで、「愛してるというよりー?」(マイクを向ける)「きにってる…」「小さいよ〜」 いや、このアウェイの状況でそれを求める方が無茶だろ!凄いな。その心の折れなさっぷりに感嘆。そんな「愛してるというより気にってる」、そして「PUNK OF HEARTS」で最終的にはきっちりと盛り上げる。コータロージャンプもいつもより多めか?

「株主の皆さん楽しんでますかー?」 TRIADナイトは株主総会らしいです。

最後は「未来のカタチ」。ほんっとに、どんなにアウェイでも自分達のスタイルを崩さないのなー。

アンコール。「STANのファンも、クラムボンのファンも、株主ファンもロマンチックな夜にしようぜ!」 株主ファンって何?と思いつつ「TOO MUCH ROMANTIC」で締め。間奏では加藤くんノリノリでダンス。

個人的な反省点としては「TRIADナイトっつったら、ドミンゴスとミッシェルとコレクターズだろ!」と、戦争帰りの老人のように語るのはもう止めようと思った。つーか、コレクターズが未だに出続けてるってのは何なんだ、おい。

【セットリスト】

  1. 愛ある世界
  2. 恋の3Dメガネ
  3. PICTURS OF LILY(THE WHO
    -MC-
  4. スタールースター(新曲)
  5. 僕は恐竜
  6. 愛してるというより気にってる
  7. PUNK OF HEARTS
    -MC-
  8. 未来のカタチ
    〜Encore
  9. TOO MUCH ROMANTIC !


それにしても、あれだけのアウェイな状況にもかかわらず、普段と全く同じノリでコール&レスポンスを求めることが出来る加藤ひさしの心の折れなさっぷりは一体何なんだろうか。図太いと言うべきか、いや首が太いと言うべきか、むしろアゴが無いだけではないか。加藤ひさしの心は、その太い首で添え木がしてあるに違いない。あれくらい首太くないと、20年もバンドはやれないみたいです。

今日のコレクターズのライブを、世の若手芸人に見てほしいと思った。心の折れない20年目。芸人志望の皆さん、NSCに入る前にロック・カルチャー・スクールに入学すべし。

*1:微妙に違ったかも