THE GROOVERS@CLUB251
売り切れではなかったけど、8,9割人が入ってて適度に踊れる。丁度いい具合だ。
今年は既に2回ライブを見てるんだけど、その時に思ったのは「グルーヴァーズは新譜の曲でガンガン押していくライブが似合う」ということ。なのでワンマンでも余り過去の曲は期待しないでおこう…と思っていたら、本日の1曲目は「SWEET SWEET MELTDOWN」!これには意表を突かれた。そこから「殺伐」のハードなリフ、そしてグルーヴァーズの楽曲の中ではかなりポップな部類に入ると思う「車輪の上」。頭3曲が、これだけバラエティに富んでいるというのが凄い。
その後も新旧取り混ぜたセットリスト。「ウォーム・ハートとクール・ヘッド」の美しいイントロには聴き入ってしまった。ゴリッゴリのリフだけじゃない、藤井一彦のギターの表現力に改めて感嘆。中盤の見せ場だった「ウロツクゼ」、BOBが前に出てきて煽りまくる。この曲のサビは爆発力がある。まだまだ渋くまとまるには早いぜ、っつー感じか。「BEAUTIFUL MOMENT」の終盤、暴走するリズムも相変わらずカッコいい。
MCではひたすら「暑い暑い」「クーラー入ってる?」(スタッフの返答:全開です)と繰り返し「暑いのでダラダラやります(笑)」なんて言ってたのに、曲が始まるとそんなこと忘れてデカい体で縦に跳ねまくる一彦。元気だなあ…
そして「狂おしきこの世界」(AXの時と同じくTHE WHOの「無法の世界」を挟むアレンジ、今回はミス無しでバッチリ!)から「ウェイティング・マン」「境界線のエンジェル」という3連発が強烈すぎる。特に「ウェイティング・マン」!これ、個人的なグルーヴァーズとの出会いの曲であり、未だに1,2を争うくらい好きな曲なんですよ。でも全然ライブでは聴けなくて。それが3年前の「SETZNA」レコ発ワンマンで聴けたんだけど、オリジナルと全然違うアレンジだったのね。それがものすっごい微妙で(笑)「ああ、もうこの曲はオリジナルでは聞けないのか…」って心底ガッカリしたという。むしろ「こんなんだったら聞かない方が良かった…」くらいの。それ以来ワンマンに行ってなかったのも、もしかしたらそれが原因かもしれないんですが(笑)今日はそれがオリジナル・アレンジで聞けまして。感無量です。ちょっとキーがキツそうでしたけどね。まあ、その辺は客が歌ってカバーです(笑)。いやー、すっげえ良かった。今のハードなリフと、屈強なリズムが支える楽曲たちもいいけど、メロディーに関しては初期の方がポップだったかなあという気がする。この曲なんかは正に。
で、そのポリドール時代のアップテンポな曲3連発で終わっても全然問題無いのに、そこから「奇跡のバラッド」「最後の煙草に火を点ける」と最新アルバムの2曲で締めるというのが、非常にグルーヴァーズらしい。それが全然不満でもないし、気持ち良く終われるんだよね。常に最新型のスタイルでビシっとカッコつけられるところがグルーヴァーズの恐ろしいところ。
アンコールは「SWEET JANE」と「SWEET HEART OF MY SOUL」。お、これも結構久々なのかな。「久々に、メンバーを紹介したい!」って言ってたし。この曲以外じゃメンバー紹介しないのかよ(笑)。いやあ、やっぱりこの曲は燃える。途中ちょっと「she does it right」入ってた。ああ、そういえばミッシェルとグルーヴァーズの対バンを見たのもここ(251)で、アンコールは「she does it right」だったなあ…なんて思い出す。でも全然おセンチな気分にはならず。「ミッシェルは居なくなっちゃったけど、グルーヴァーズはまだまだ元気にやっていて、それはすげえいいことだよなあ。グルーヴァーズはずーっとやっててほしいし、実際やっていくんだろうなあ。」と思った。
これに「現在地」があれば完璧だったけど、贅沢は言うまい。次だ次。つーか、LOFTでやってほしい、「現在地」は。そこでこそやるべき曲でしょう。期待してます。
【セットリスト】
- SWEET SWEET MELTDOWN
- 殺伐
- 車輪の上
- Boogie Star
- 狼狽ない男
- 乱気流ガール
- ウォーム・ハートとクール・ヘッド
- ?(海の底〜、一部BOBが歌う曲)
- (レアな曲、といってからスタート)→BEAT DOWN THE WORLD
- ウロツクゼ
- 新曲
- BEAUTIFUL MOMENT
- ロザリー
- 狂おしきこの世界
- ウェイティング・マン
- 境界線のエンジェル
- 奇跡のバラッド
- 最後の煙草に火を点ける
〜Encore- SWEET JANE
- SWEET HEART OF MY SOUL
(レアな曲は「BEAT DOWN THE WORLD」だった。オフィシャルBBSに書いてあった。「レアな曲っていうからシングルのc/wかな、俺聞いたこと無い曲だから持ってないシングルでサビがなんとかワールドっつってたからたぶんこれかな」と何となくの推測は当たってた。)
「ウェイティング・マン」について、個人的に思ったこと。
一彦から特にコメントは無かったけど、今回この曲をやったのって清志郎への想いというか、リスペクトRCな気分があったんじゃないか、なんて思った。まあ、実際RCをちゃんと聞いたことが無い(編集盤を1枚持ってるだけです)ので、お得意の思い込みな気もしてますけど…
今日は行きの電車の中で「VERY BEST OF THE GROOVERS」を聞いていて。これに入ってる「ウェイティング・マン」はREMIXバージョンで、間奏のサックスがかなり大きめなんですよね。で、これ聞いてたら「あ、なんかこれってRCっぽい、のかなあ」なんて急に思って。で、クレジット見たらホーンアレンジが梅津和時だったから、なるほどーと思ったりして(勿論ライブではホーンは入ってませんが)。ああ、すっごい良かった。声は出てなかったけど。
この曲と、この曲が収録されているアルバム「モノクローム・カメレオン」全体を覆う「何かダメくせー、でも俺悪くねー、どうにもならねー」っていうトーンが凄く好きだ。今のグルーヴァーズはそういう雰囲気はあまり無くて、もっとハッキリしてるよね。やるしかねえだろ的な。それはそれで勿論カッコいいんだけど、この頃の感じも捨て難い。あー、「鍵穴に突き刺せ」「俺に落ち度」とか聞きたい。