ジャイアンナイト@CLUB CITTA'
フロアのかなり前方まで椅子やら机やらが並んでいた。それくらいの客入り。まあこの面子でチッタでオールだったらそんなもんか。
アナログフィッシュ
決してオールナイトのイベント向きのバンドじゃない。実際オールのイベントに出ることは殆ど無い。MCでも言っていたし。で、共演がギターウルフ・曽我部・フラカンという「問答無用にライブを盛り上げることのできる」バンドばっかり。
そこでアナログが何すればいいかっつったら、やっぱり他との差別化というか、違和感を前面に押し出すべきで。この日は「夜」をテーマにした選曲。と、文字にすると凄く単純で安直なテーマみたいだけど(笑)、実際並んだ曲目を見てみたら相当変だった。まず、シングルが1曲も無い。7月に出た「アンセム」も、11月に出る「Magic」も無い。それどころか、まだ音源化されていない新曲が3曲。更にアップテンポな曲が無い。アナログは別にアッパーな曲が無いバンドではないし、実際夏フェスは普通に盛り上がりそうなシングル連発なセットリストだったはず。でもオールのイベントで、しかもアナログ目当ての客は少ないであろうこの状況で、こういうライブを凄く自然に(ここ大事)やれちゃう辺りがとてもカッコいい。俺の中でアナログが引っ掛かったのって、たぶんこういうところなんだろうな。
まあ、「ちょっとアナログフィッシュ気になってたんだよね。BGMとかスピードとか聞きたいなー。」というようなお客さんには、果たしてどういう風に見えたかがちょっと気になるけど。でも、かなりインパクトのあるライブだったんじゃないかな。アッパーな曲が無いからって、別に退屈なライブではなかったはず。「シムシティ」とか、物凄くアグレッシブな曲だと思う。しかし下岡のプレイするシムシティは凄そうだな。絶対、東京タワーが2,3本逆さまに突き刺さってるんだ(笑)。そんな町なのに「君んちは近い方がいい」なんてストレートなことを言われた日にゃあ。グッとくるっつうの。そんな訳で「シムシティ」が本日のベストソング。
あ、「Town」がいつもよりちょっとテンポ早くて「これくらいのリズムだと踊れる感じか?」なんて新鮮だったけど、歌が進むにつれて「…やっぱりこの曲はもうちょっと抑え目で」と思った。あと健太郎の動きが凄すぎて、曲中に本気で笑った。なぜTownでその動き。もう次からTownで感動できないと思った。笑いが堪えられない。そして、それだけ笑わせておきながら次の「僕ったら」でしっかり感動させるところがちょっと腹立たしい。
【セットリスト】
ギターウルフ
見なかった。
曽我部恵一BAND
前にも書いたとおり、僕は今の曽我部の「ロック操モード」にちょっと乗り切れないクチである。で、「このモードが終わった時にどうなるかが気になる」なんて書いたけど、実際のところこのモードは全然終わる気配が無い。完全にこれが本流になっちゃってんだなあ。留まるところを知らない、この勢い(と体重の増加)。
と言いつつも、今回は久々に見たせいか最後まで楽しく見れた。まあファイアーエンジンの時はロビーに逃げてましたけど。あと「新しい歌」とか、あの系統はちょっと辛いなあ。そういうのは他のバンドに任せておけばいいじゃん、と思う。美しいメロディーなのに演奏はガレージパンク、っつうのがいいんじゃないかと。そういう意味では「魔法」なんか見事に生まれ変わった曲じゃないだろうか。サニーデイのはサニーデイので勿論良くって、曽我部バンドの「下手くそなんだけど楽しそうなラテンバンド」みたいなノリも凄く良かった。(でもこれも2,3回見たら飽きるかもしれない、なんて思ったりもする)
あと「テレフォンラブ」は相変わらず爆笑させられる。みんなに、携帯電話を上にかざすように強いるところ。「もっと普及してるはずです!」(笑)
(順不同)ジュークボックス・ブルース、ハルコロック、Fire Engine、新しい歌、テレフォンラブ、魔法、青春狂走曲、Stars あと2,3曲やってた?
DJ 魅惑のクニオ
吉川とか岡村とか米米とかCOMPLEXとか、その辺をかけつつダンスダンス。まあ、こういう人いるよね(いるか?)と思いつつ、外で聞いてたんですけど、高野寛の「虹の都へ」がかかったときはさすがに反応してしまい(笑)中へ。ちょっとテンション上がりつつも「そうか、高野寛ってこのラインなのか…」と複雑な気分に。でもこの曲はそういう感じっちゃあ、そういう感じですかね。ホスト的っつうか。踊り、バッチリ似合ってたし。仕方ない。
まあ、僕だったらKATSUMIをかけますけどね。「Yes、抱きしめて」とか、この流れだったら鉄板じゃないかと。(あれ、もしかしてかかってました?)
フラワーカンパニーズ
4時前くらいにようやく登場。さすがに若干眠くなってきたので、ビールを呑んで勢いつけて…と思ったら1曲目が「馬鹿の最高」。ちょ、まだビール片手に持ってんすけど!(泣)
先日のLOFTのレポで「脳内百景より世田谷夜明け前」派と言い切ったんですが、サクっと訂正します。脳内百景もいいです。「パンクはうまく踊れない」とか、シンプルなんだけど歌詞が素晴らしい。性急な曲なのに、言葉が一個も素通りしない。頭と体が、両方揺さぶられる。
メンバー紹介の後に「白眼絶叫充血楽団」という流れに、午前4:30とは思えないくらいにテンションが上がる。うへえ。「深夜高速」以外はアゲまくりの40分。って、他のバンドより短くね?と思ったらアンコールかかる。最後までガツンと盛り上げるんだったら「Yes,Future」?なんて予想するも、まさかの「東京タワー」。屋外じゃないんだけど、ちょっとずつ朝っぽい空気になってきたフロアに、この曲のイントロはハマりすぎてた。泣けた。
【セットリスト】
- 馬鹿の最高
- パンクはうまく踊れない
- たまらないZE
- はぐれ者賛歌
- 脳内百景
- 深夜高速
- メンバー紹介→白目充血絶叫楽団
- アイム・オールライト
- 真冬の盆踊り
〜Encore- 東京タワー
DJダイノジ
おおちのエアギターをきっちり見てから会場を後にする。アンプのボリュームを調整する辺りは面白かったなあ。エアアンプか。