高橋徹也@mona records

結論から言うと、若干ぐだぐだだった。MCで「イベントは時間を気にしてしまうけど、ワンマンは(後ろが無いから)気にせずにできる」と言っていたけど、俺としては丸っきり逆の意見で、イベントの方がいいライブが多いなあなんて思ってしまう。時間があったら今年の振り返りをしたい。(高橋限定で)

とにかく真冬のモナレコードが鬼門な気がする。ぎゅうぎゅうに詰め込んで立ち見も満杯、暖房が効いて頭がぼーっとする、だらだらとMC。正直モナでやるメリットが全く見えないんだよなあ。

という多少厳しい入りでアレですが、とりあえずレポ。

高橋・佐藤・松本の3人編成。これ初か?入場時に貰ったフライヤーの中に、何と新曲の歌詞をプリントした紙が入っている。「ちょっと、フライヤー入ってるよ!」とにわかに盛り上がる俺。つーか「フライヤーが入っている」というだけで騒ぎになるというのも、どうかと思う。(高橋徹也のライブではアンケートは勿論、ライブ告知のフライヤーも無いことが殆ど)

かつてないくらいに立ち見も入って(当日券は出してなかったみたいですね)約15分押しで「La Noche Pacifica」からスタート。ピアノとSaxが(悪い意味で)ぶつかっている感じがして、いきなり不安になる。「真夜中のメリーゴーランド」はSaxのソロが良かった。「スウィング」久々?とか思ったけど、8月にもここでやってた。でも松本さんのフルートがこれまた良かった。

MC。ヒゲソリを買った。“切れてない”のような“負けてない”というやつを買ったら、本当に負けなかった。
「今まで全敗だったのに」
そこから(何でそうなったか忘れたが)サッカー部のゴールキックの話。
ゴールキックのときに“だいいちーっ!*1 おぅぇー”と叫ぶんですけど、そのおぅぇーが気になって」
「追えー、と掛けてるのかもしれない」
「そういう叫び声とか好きで…」

「幸福の国」「角の向こうでワルツ」とファーストアルバムから2曲。そして「星空ギター」とポップな曲が続く。(ということくらいしか書くことが無いなあ。正直、新鮮味が無い。)

MC。昔、ライオンズ友の会に入っていたという話。
「友の会といっても全員友だちじゃないですけど」

当時はまだ弱かったライオンズ。小学生の高橋くんは実際ライオンズファンでもなく(巨人ファンだったそう)、友の会の入会特典のスポーツバッグ目当て。
「スタンドでは試合中30分ずーっと“ライオンズよえー!よえー!”と叫んでた」 ひどすぎる。

小学校の集団下校時にも“ライオンズよえー!”と叫んでいたら、ある日ライオンズファンの上級生にいきなり蹴りを入れられた。
「人前で悪口を言っちゃいけないなあ…と学びました」 学ぶの遅すぎます。

「この話、うまく着地しましたよね?」 聞くな聞くな(笑)
「…止めないともっと話しますよ」 客に対する脅迫。新しいな。

「流星群」のときに椅子にかけていた俺のコートに飲み物をかけた客が居て、かなりイラっと来る。次に「怒りをこめて」。おお、今の俺の気持ちにピッタリだ。(どうでもいい)

「サンディエゴ・ビーチ」がこの日のベストソングかなあ。この時の“間”は凄く良かった。静寂が心地よい。

そしてイントロの瞬間に「あ、これだ」と思って配られた歌詞カードに目をやる。初めて聞いたイントロだったけど、それくらいに“何か”を感じさせるイントロに、ゾクっとした。「海流の沸点」という曲。ここ最近のジャズテイストとは全く違う、ちょっとUKロック的な雰囲気。歌詞の内容は相変わらず「郊外」「ドライブ」といった既視感のあるキーワードが散りばめられていたけど、曲に凄くハマっていたので全然問題無い。Aメロ〜Bメロに行く箇所も、何だかぐいっと胸倉を掴まれるようなメロディーで「おおお、久々に大名曲きた!」とワクワクする。

が、サビがなかなか来ない。あれ、またA・B?そこで歌詞カードの先読みをすると、どう見てもこの先サビ的な箇所が無い(笑)。えー、さっきのBメロがサビなのか!?それは弱い、弱いよ!つーか、何でもう一個展開付けないの!ここまでものすっごい、いい感じの曲なのに!惜しい、惜しいとしか言いようが無い。何だか腑に落ちないまま曲が終わる。いや、もちろん「敢えてメロディーがポップに行き過ぎないようにする」という狙いも考えられる。「惑星」なんかはそういう曲なんじゃないかと思ってるんだけど。でもこの曲はそれじゃ勿体無いなあ。あれだけお膳立てが出来てるのに。とにかくこの曲の「惜しい!」「勿体無い!」感は、俺だけが感じた訳じゃないと思う。一緒に見たKさんとライブ後に感想を話してたら、二人とも真っ先に出てきた感想がこれで、ちょっと笑った。二人して「勿体無い!」て。

そして8月に披露した「青のラプソディ」。これもジャズテイストではないんだけど、ロックっぽくもない。ファーストアルバムに近いかなあ。ちょっと中途半端な印象も受ける。というか、さっきの「海流の沸点」の勿体無さが尾を引いている(笑)

MC。フィギュアスケートの最後のキメ顔が凄い。すぐりふみえの鼻の穴とか。「鼻の穴メイン」「他のパーツは、それの周りに付いてる感じ」

(色々話した挙句に静まり返り)「賛同無し…」
(少し拍手が起きる)「それでもまばらな…」

メンバー紹介。佐藤さんに対して「駆け出しの新日レスラーみたいにラリアットくらってます」 はぁ?(笑)

その後ハンセンの話をして「また話があらぬ方向に…」 自覚症状はあるんだよなー、この人。

「よく“話が飛ぶ”って言われるんですけど…今実感しましたね」 はははは。
「不思議系っていうか…ヤだな、この年で」 確かに。

「美しい人」これも歌詞をプリントされていた。この曲は半年くらい前からずっとやっているから、もうお馴染みの雰囲気がある。これは良かったかな。そして「夏の出口」「夜明け前のブルース」「人の噂」と盛り上がるはずの流れなんだけど、ちょっと本調子ではないなあと思った。「夏の出口」のエンディングも、「人の噂」のスキャットも、いつものグルーヴは出ていない。ううむ。

MC。「喋りでよく墓穴を掘る」 チャイナカフェのジャケットを思い出す俺。

「真夜中のドライブイン」で締め。あれ、「5分前のダンス」無し?

アンコール、出てきてギターを抱えるので「あれ、本当に5分前のダンス無しかよ…」と不安になるが、佐藤さんのピアノから「5分前のダンス」スタート。おお、良かった。と、やってくれたのは良かったんですけど、弾かないギター(もしくは弾いても弾かなくてもあまり変わらないギター)だったら抱えてる必要無いと思う。つーか、もう「5分前のダンス」はその踊り含めてナンボの曲ですから!「日本一変な踊りを見せるロックボーカリスト」、このままじゃ完全にアロウズに負けますよ(別に張り合ってない)。うーむ、やっぱり消化不良だなあ。

MC。なぜかパワステの話に。
「昔、僕のいた事務所の人が出るかわりに、僕も一緒に出してもらえるっていうイベントがあって」 それはバーターというんです、高橋さん。

持ち時間15分と言われて“15分で俺の音楽が表現できるか!”と怒る高橋。若いなー(笑)。そして15分のところを25分やってしまって「めちゃくちゃ怒られた」「事務所の人が」それがトラウマになっているそうです。でもその割には未だにイベントで時間守らないよな…(笑)で、最初に書いた発言に繋がるんですけど。正直この日は悪い意味でまったりしてたよなあ。挙句、

「今日、曲に行きづらいんだよな…」 ラ イ ブ ! !

「星の終わりに」で締め。


セットリストを見直して気づいたんだけど、新曲以外は今年8月・昨年12月のライブをミックスした感じの選曲ですね。そのせいか、ちょっと新鮮味が薄かったなあ。この3ピースは初のはずなのに。意外にアレンジが効かないというか…ちょっと一本調子な気がした。

あと凄く細かい話で申し訳ないんだけど、客の話。ライブ中にメモを取る場合、曲中にノック式のボールペンをカチカチいわせるのは止めてほしい。Queでのバンドセットならまだしも、モナの音響でそれやられるとすっげえ気になるんだよね。1曲始まるごとに「カチッ、カチッ」って聞こえて。MC中か、もしくは鉛筆にすればいいんじゃないかなーと思った。

更に個人的な話。コートに飲み物かけたやつ。ライブ中は曲に集中したかったらスルーしたのに、ライブ終わったら一言も無く、とっとと帰ってやんの。すげえ感じ悪ぃ。あー、アイツに、今年1年のまとめになるような不幸が注ぎますように。(←俺が一番感じ悪いよ)

【セットリスト】

  1. La Noche Pacifica
  2. 真夜中のメリーゴーランド
  3. スウィング
    -MC-
  4. 幸福の国
  5. 角の向こうでワルツ
  6. 星空ギター
    -MC-
  7. 流星群
  8. 怒りをこめて
  9. サンディエゴ・ビーチ
  10. 海流の沸点(新曲)
  11. 青のラプソディ(?)
    -MC-
  12. 美しい人
  13. 夏の出口
  14. 夜明け前のブルース
  15. 人の噂
    -MC-
  16. 真夜中のドライブイン
    〜Encore
  17. 5分前のダンス
    -MC-
  18. 星の終わりに

*1:キック後、一番に触るから第一らしい