アナログフィッシュ@有楽町イマジン・スタジオ

「HEIWA REAL BEAT」の公開録音。この番組、1年半くらいやってるんですね。1回目の収録(出演はモーサムでした)以来、今回久々に行った。そのときは椅子が並んでいて「何でモーサムで椅子…」とか思ったんだけど、普通にスタンディングになっていた。当然こっちの方がいい。

ニッポン放送の人の前説があって、渋谷陽一トーク(こっちが前説か?)。1年半やっているだけあって(他にも喋り仕事やってるとはいえ)客を乗せるトークが上手いなあと思った。

渋谷「番組聞いたことある人?」
(殆ど手あがらず)
渋谷「駄目じゃん、アナログファン」(笑)

渋谷「ROCK IN JAPAN FESに行ったことある人?」
(かなりの挙手率)
渋谷「…番組よりフェスの方が人気ですね。複雑な気分だなあ。」(笑)

AM放送でライブ音源を流す番組は今時珍しい。こうやっていいバンドを紹介していきたい。その為にも客席の盛り上がってる雰囲気が必要です、という流れで拍手の練習。「バンドは素晴らしい演奏を。お客さんは歓声を。」「無料で来てるってことはそれなりの覚悟があってのことかと」(笑)うまいなー。

いつものSEから「夕暮れ」。SEのコーラスとイントロのコーラスが地続きになっているような、面白いオープニング。ベースの音が際立ってて個人的には非常に好きな感じ。2曲目に「マテンロー」。この位置に来るのは珍しいような。「夕暮れ」でぐわぁっと(心の中で)盛り上がったのを、いい意味でクールダウン。いい曲だなあ。

斉藤の「寒い中ようこそお越しくださいました」的なMCを挟んで佐々木曲3曲。「LOW」を挟んだりして、今日は新旧織り交ぜたセットリスト。ちゃんと放送に乗せるのを意識してるのか?(歌詞の内容的にはどうかと思うけど・笑)

MC。今は新曲を作っているところでしばらくライブが無い、4月のツアーでは聞かせられるかな?という話。早く新曲聞きたいなあ。

下岡曲を2曲。「SIM CITY」「バタフライ」という濃い並び。バタフライが非常に良かった。これは是非オンエアしてほしい。

MC。インディーの頃に出したCDを聞いた渋谷陽一は「夕暮れって曲はいいね」と言ったらしい。これを間接的に聞いた下岡は「渋谷さんがどんな人かよく知らなかったんだけど」(笑)「自分の曲が誉められてるってのが嬉しくて。“俺の夕暮れ誉められた!”って」 あー、それで1曲目が「夕暮れ」だったのか?意外に気を使うというか(笑)サービスがいいというか。しかし横から斉藤が「でも当時そんな嬉しそうでもなかったよ」と暴露するのでした。ははは。美談にならず。

「じゃあ次!」と多少投げやりになりながら(笑)「Magic」へ。この曲は後半戦の勢いづけっていう位置に置くと凄くハマる。聞く度にどんどん好きになっていく1曲。その一方で、この曲のときの佐々木の動きがかなり凄い。どんどん野性に帰ってるよ、あの人。そして「スピード」「アンセム」と佐々木曲2曲。

「最近のライブはいつもこの曲で終わってるんだけど、今日もこの曲で」という説明的なMCから「公平なWorld」。マイクスタンドをぐっと握り締めて歌う姿が印象的。

アンコール。妙にテンションの高い下岡が「ここから盛り上がるぞー!」みたいなことを言いつつ両手を挙げる。どうした一体(笑)。楽しかったのか「もう1回やろう!」とか言って、ホントにやってるし。面白いなあ。最後は「BGM」。これも最近は定番化してるけど、たまには変えてほしいところ。好きな曲だけど、アナログフィッシュのライブで最後に聞きたい曲かというとそんなでもない。

【セットリスト】

  1. 夕暮れ
  2. マテンロー
    -MC-
  3. ガールフレンド
  4. LOW
  5. 世界のエンドロール
    -MC-
  6. SIM CITY
  7. バタフライ
    -MC-
  8. Magic
  9. スピード
  10. アンセム
    -MC-
  11. 公平なWorld
    〜Encore
  12. BGM

丁度6曲ずつのバランスなんだけど、何か佐々木曲が多かったようなイメージ。続けてやることが多かったからかな?

この日一番印象に残ったのは斉藤のドラム。安定してるよね。まさに屋台骨。でも安定している一方で荒々しさもあって、やっぱりキース・ムーンっぽいなあと思って嬉しくなってしまう。ちょっとしたフレーズが凄くそれっぽいんだよね。だから去年のジョントポールで「KIDS ARE ALRIGHT」をカバーしたのは納得だった。また斉藤のドラムでTHE WHOの曲を聞きたいなあ。

あと、下岡の歌い方やギタープレイが少しづつ変わってきているような気がする。暑苦しい佐々木との対比で(笑)必要以上に飄々としているように見えていたけど、ここ最近はマイクスタンドを握り締めて歌う姿が多く見られる。それがいいのか悪いのかわからないけど、今年は何か変わっていくんじゃないかな。去年が「佐々木健太郎 覚醒の年」だったとすれば、今年は「下岡晃 逆襲の年」になるんじゃないか?

アナログフィッシュの凄いところは、普通は対バンなどから得られるはずの刺激をバンド内で得ることが出来て、結果ボーカル2人の間で切磋琢磨がガシガシと行われていくところだと思う。自家発電。そしてそれを支える斉藤のドラム。やっぱりいいバンドだ。