むしろヒヒ話

このたび、カーネーションのドラマーである矢部浩志が1月末日をもちまして脱退することになりました。

昨年9月より椎間板ヘルニアの治療に専念するため活動を休止しておりましたが、本人より治療の経過報告を受け、演奏活動への復帰については当分の間見通しが立たない状況である事が明らかになりました。

メンバー、スタッフ間でミーティングを重ねた結果、カーネーションは今後直枝、大田の2人で活動を続け、矢部は今後、演奏活動からは退き作曲活動のみに専念するため、脱退するという決定に至りました。メンバー全員の今後のために最良の決断であるとの見解の一致によるものです。

http://www.carnation-web.com/news/2009/01/post-1.html


矢部さんからのメッセージはこちら

  • どうぞご心配されないよう
  • メンバー全員にとりまして最も前向きな選択であり、ここはどうか「むしろイイ話」と受け取っていただける事を是非とも願っております
  • 私達は変わらず引き続き大切なファミリーとして支え合っていきます
  • 今までにない勢いで派手にやらかす新体制のカーネーションに益々のご期待とご愛顧をどうぞよろしくお願いいたします!!

こんな言葉、並べられれば並べられるほど「そうは言ってもよお」という気分になる。「むしろイイ話」だなんて受け止められる訳が無い。悲しいに決まってるじゃないか。

何より、一番悔しいのは矢部さん自身のはずなのに、それでもファンのためにこんな言葉を並べてくれた。どんな気持ちでこのメッセージを書いてくれたんだろう。そのことを思うと本当に切なくなる。

結果的に(現時点では)矢部さん参加のラストライブとなった、昨年9月のリキッドワンマンは凄くいいライブだった。それだけにライブの数日後に「年内休養」という発表があったときは、心底驚いた。矢部さんのドラムが、とてもそんな状態には見えなかったからだ。このときだってライブ前・ライブ中にはそのことは一言も言わなかった。


ドラムもさることながら、矢部さんが作曲した曲は一癖も二癖もある名曲ばかりだった。脱退のメッセージを読む限り作曲は続けるようなので、これからもカーネーションに名曲を提供してくれることを期待。

勢いで、矢部さん作曲ナンバーのリストを作成してみた。(参照:オフィシャルサイトDiscographyを中心に主にネット上で。CDの歌詞カードをチェックする時間が無かった) (深夜の勢いで作ったので誤りがあれば指摘もらえると嬉しい)

直枝さんとの共作は、曲名の後にその旨記載しています。表記はクレジットのまま。

エレキング

 1991.05.25 original / 1998.11.21 reissue[+5]
  08. 悲しきめまい
  14. スリーパー(Demo)*1

天国と地獄

 1992.08.25 Original Release / 1998.11.21 Release(Re-issue)[+16]
  DISC1-05. ファームの太陽(矢部 浩志+直枝 政太郎)
  DISC1-14. 天国と地獄(矢部 浩志+直枝 政太郎)
  DISC2-16. 天国と地獄(Live ver.)*2

EDO RIVER

 1994.8.21
  02. Be My Baby(直枝政太郎、矢部浩志
  04. さよならプー
  08. サマーデイズ

a Beautiful Day

 1995.8.19
  01. Happy Time
  04. 未来の恋人たち(矢部浩志+直枝政太郎)
  09. GLORY

グレイト・ノスタルジア / DRIVE

 1996.4.20
  02. DRIVE(矢部浩志、直枝政太郎)

GIRL FRIEND ARMY

 1996.8.21
  03. Something's Coming
  08. DRIVE (L.A. Moonlight Mix)(矢部浩志、直枝政太郎)
  10. Rocket Of Love

booby

 1997.9.20
  03. The Future Rock Show
  09. レオナルド

Mellow My Mind

 1998.7.29
  02. 未来の恋人たち (Cherry Bomb Mix)(矢部浩志、直枝政太郎)
  05. DRIVE (L.A. Moonlight Mix)(矢部浩志、直枝政太郎)
  09. The Future Rock Show
  12. 愛する言葉 -Summer Children-

Parakeet & Ghost

 1999.2.10
  02. Parakeet Kelly
  09. オレンジ
  12. 月の足跡が枯れた麦に沈み
  14. グッバイ!夕暮れバッティング・マシーン
  17. いづみちゃんのピラニ
  18. ヘヴン
  19. Parakeet Kelly (Reprise)

LOVE SCULPTURE

 2000.2.19
  01. MOTORCYCLE & PSYCHOLOGY
  05. 恋するためにぼくは生まれてきたんだ
  12. LOVE SCENE

LIVING / LOVING

 2003.8.27
  09. BLACK COFFEE CRAZY
  10. USED CAR

SUPER ZOO!

 2004.11.25
  02. レインメイカ
  08. Miss Cradle
  11. 魚藍坂横断

WILD FANTASY

 2006.7.26
  04. Standin’All Alone(矢部浩志直枝政広
  06. ローラの方法序説
  07. ルネッサンス(Album Version)(矢部浩志直枝政広
  09. Butterfly

名盤「GIRL FRIEND ARMY」の中で、個人的に1,2位を争う2曲「Something's Coming」「Rocket of love」が両方とも矢部さんの作曲。

シングル曲も2曲手がけている。「愛する言葉 -Summer Children-」「恋するためにぼくは生まれてきたんだ」


ニコ動に凄くいい動画がありました。

ああ、そうか!「LOW PRESSURE」も矢部さん作曲なのか。iTunes Storeで購入したからわかっていなかった。

それにしても、凄くいい編集。作者の方の深い愛情を感じます。投稿日を見る限り、矢部さんの休養発表後に作成されたものだろうか。


悲しいけれど、矢部さんの言う通りに、2人になったカーネーションに、そして矢部さんの作曲活動に、今まで以上に期待する。そして願わくば、またカーネーションのライブで矢部さんがドラムを叩く姿を見れますように。

*1:98年のリイシュー版のみ収録

*2:98年のリイシュー版のみ収録