ROLLY@LIQUID ROOM ebisu
デビュー15周年記念、「全曲すかんちナンバー」のスペシャルライブ。
【setlist】
もうね、セットリストを改めて見直しただけで鼻血が出そうです(笑)。勿論「あれやってない!あれ聞きたかった!」って曲はまだまだあるけれど。でも今回やった曲で「これやらなくてもよかった」っていう曲は1曲も無いんですよね。要は名曲が多すぎるんです、すかんちは。ローリー本人もMCで言ってましたけどね、「あらためて聞き直したら名曲が多すぎてファンになりそうだった」と(笑)。
先月のeggmanではオリジナルメンバーの演奏もあったそうですが、本日は無し。その代わりに「仏壇返しにはかなわない」「ロビタ」「グッバイルビーチューズデイ」が追加。仏壇返しは1番聞きたかった曲なので、嬉しかったなあ。しかも「仏壇返し」→「マリールー」っていう流れ!アルバム「OPERA」と同じだよー。幾度となく聞いたこの2曲、そのままの流れで聞くことが出来て、ちょっと感動。
「みんなが一番聞きたいであろう曲を!」と言ってから始めた「好き好きダーリン」には笑った。(元はShima-changボーカルです、この曲) そういえばShima-changボーカルのパートを、全て自分で歌ってたのは結構グッとくるものがあった。女性コーラスが2人いるんだから任せてしまう手もあったと思うけど、そこはやっぱり自分で責任を持つ(と言ったら大袈裟かもしれないけど)感じで良かったですねえ。
アンコールの「マジックポーション」→「You You You」→「ロビタ」にもやられたなあ。特に「ロビタ」はこの日のベストソングですね。時期的には最後期の楽曲なんですが、とにかく感動的なんです、この曲は。歌詞にストーリー性があって(手塚治虫の「火の鳥」がモチーフになっている)、メロディーが曲の後半どんどん盛り上がっていく様がドラマティック。この曲に関しては、すかんち時代よりも感動したかもしれない。たぶん現在のROLLYのモードでも違和感が無い曲なのでは?舞台やミュージカルに出演することで、こういう曲の表現力がアップしたんじゃないかなあ、なーんて分かった風なことを書いてみる。
今回は現在のローリーによるすかんちナンバーの再演であって、すかんち再結成ではないんですよね(アレンジなどは殆ど弄ってませんでしたが。そういう意味では大槻の「対自核」なんかとは比べ物にならないくらいに良かった:笑)。でもって、今回のバックバンドは上手すぎて、正直言うとすかんちのチープさとか胡散臭さは再現されてなかった気がする。でも、これらの名曲が2005年に生で聞けるというのはやっぱり素晴らしいことだと思った。今回のライブをやることによって「やっぱりすかんちの方がいい」とか「すかんち再結成しろ!」っていう声が上がることは十分に予想できるはず。そしてこのライブで久し振りに ROLLYのライブに足を運んだ人が「じゃあ次も行こう」という風には必ずしもならない、ということも十分考えられる(というか、正に僕なんかがそうな訳ですが)。それにも関わらず、こんなサービス精神満点のライブをやってくれたROLLYに大感謝。
ベスト盤も出ることだし、こうやってちょっとずつ後の世に語り継がれればいいなあと思う訳です。結局すかんちみたいなバンドって他に居ないんだよね。フォロワーが生まれなかった。やっぱりROLLYの引用・パロディーのセンスって唯一無二。(もちろんそれだけではないんですけどね、すかんちの魅力は)