Small Circle of Friends@渋谷CLUB QUATTRO

素晴らしかった、ってここ最近の感想全部それじゃねーかと言われそうだが実際素晴らしかったんだから仕方ないじゃないか。
live「SPECIAL」は「SPECIAL」のレコ発でありながら、スモサ10周年を祝う正にスペシャルなライブ。

DJ RIGOのDJ PLAYの中、鹿島さん楠さんのリズム隊が登場。DJとシンクロしながら「Sittin' on the Fence」のイントロを弾き始める。東さん、さつきさん、続いて石井さん上田さん。いつものスモール・サークル・オブ・フレンズ・6!いつの間にか始まってしまったライブに「おかえり」と声をかける間も無かったけれど、2曲目「Fancy Free」のイントロで自然と拍手が起きる。フロアの「待ってたぞ!」な気持ちが表れていて、とても良い雰囲気。みんなこの音を待っていた。やっぱりこのバンドで奏でられるスモサの音は格別だ。

大阪・福岡とやってきて今日でツアー最終日。「ここで討ち死ぬ気持ちで…」と東さん。気合いの入り方が何だかちょっとおかしい(笑)。

打ち込みのリズムから「Loop Song」!CDよりも抑揚を押さえたアレンジのワンコーラス目、聞いているだけで感情が爆発しそうなこの曲で焦らされる、焦らされる。ううーん。ライブ巧者。更に「Boy's wonder」「NEVER NEVER LAND」って完全にベスト盤だ、この選曲は。5曲目にして、アンコールラストのような感動が。

と、ここでバンドメンバー4人が退場して、再びDJ RIGOが登場。DJ+2MCで「波よせて」。これも根強い人気の曲、イントロでわぁっと自然に拍手が起きる。

そして一気に最新曲へ。「グッバイ」「saturday」。ああ、そうだ、これ「SPECIAL」のツアーだったんだ(笑)。すっかり忘れてた。「SPECIAL」は初めてスモサが2人だけで作ったアルバム。序盤のバンドバージョンでのダイナミックな感じが僕はとても好きなんだけど、やっぱり「SPECIAL」をライブで再現しようとするとこういう形(DJを入れた小編成)になるのかなあ…なんて複雑な気分に。でも「perfectbeat」を終えたところで再びバンドメンバーがステージに。おお、良かった。やっぱりワンマンではこの形で見たい。しかし序盤と違うのはDJ RIGOがステージに居る点。おお?何とここからはスモール・サークル・オブ・フレンズ・7!

「DON'T STOP」のイントロでも再び歓声が。「Fancy Free」「波よせて」のような昔の曲ではなく、最新アルバムの1曲目に対してこのリアクションは何だか凄いなあ。さつきさんが水を飲み「ズズーッ」という音をわざとマイクに乗せる。笑う観客。でもこれが「SPECIAL」の描く日常の音だよね。そのまま「ローラースルーゴーゴー」で最初のピークへ突入か…と思いきや、ここで石井さんがイントロのギターを忘れる(笑)。一瞬の間が空いて「あれ?」。さつきさん、怒りのパーンチ!(笑)ははは、面白い。CDよりもかなりテンポアップしたアレンジでアゲるアゲる。

「代官山」で一休みして、「goodbye summer」から「scof all-stars」へ。東さん、イントロで素振り。ホームラン?エンディングで「僕らのWBC。SCOF ALL STARS。」と。アドリブなのか、さつきさん大ウケ。

まだまだ「SPECIAL」の世界は続く。より深いところへ。アルバムの中で最も切ないであろう「夕焼けの歌」、上田さんのギターが良かったなあ。上田さんの弾くギターが昔から好きだ。epochや高橋徹也のライブで聞ける、ちょっとストレンジなギター。今回はソロを弾く石井さんのバックでメロウなコードを鳴らす。凄く良かった。

「Space,Cycling,Over the Future」の「ペダル漕いで 行こうぜ」という歌詞が耳に残る。さつきさんの声で「行こうぜ」っていうのは何だか凄くカッコいい。男前だ。「daylight」では鹿島さんのウッドベースが空気を揺らす。この辺りの曲は正直アルバムでは印象が薄かったけれど、バンドで鳴らされると曲の世界観がより細かく伝わってくる。

「right,left,1,2,step」の最後のリフレイン、東さんの熱気のあるラップ。こんなに熱量のある曲だったとは、と驚かされる。最後までステージに残ったDJ RIGOがアルバムの流れ通り「landing」をかけて終了。


序盤はベスト盤的な選曲で「そうだよな、10周年だし“スペシャル”っていうのはこういうことだよな」と思いながら見ていたのだが、後半は完全に「SPECIAL」の世界観を再現したもの。終わってみれば、どちらの欲求も完全に満たしてくれたライブ。素晴らしい。

こうしてセットリストを見直してみると「SPECIAL」の楽曲が思ったよりも多かったということに気づく。見ている時はそのことに全く気づかなかった。それ位「SPECIAL」の世界観に集中、ドップリとハマらされていた。

欲を言えば「basque to go」「RCCB」も聞きたかったけれど、あれだけ見事なライブを見せられた上でそんなことを言うのは野暮ですね。でも「追加公演希望の人はメールを」「組織票待ってます(笑)」なんて言っていたので、今回見逃した人は一つメール送ってみるのもいいんじゃないだろうか。つーかあれだな、RSR辺りで見たいものです。野外で。

http://www.scof75.com/

【セットリスト】

  1. Sittin' on the Fence
  2. Fancy Free
    -MC-
  3. Loop Song
  4. Boy's Wonder
  5. NEVER NEVER LAND
  6. 波よせて
  7. グッバイ
  8. saturday
  9. perfectbeat
  10. DON'T STOP
  11. ローラースルーゴーゴー
    -MC-
  12. 代官山
  13. goodbye summer〜scof all-stars
    -MC-
  14. 夕焼けの歌
  15. Space,Cycling,over the Future
  16. daylight
  17. everyday
  18. right,left,1,2,step〜landing
    〜Encore
  19. 君の声を捜しに…
    -MC-
  20. Bingo Bongo Sound
  21. 1,2の,3のスモールサークルオブフレンズ