ロックロックこんにちは!@泉大津フェニックス(スピッツ、奥田民生、吉井和哉、真心ブラザーズ、他)

行きのシャトルバス内で「朝霧の!朝霧のチケットがっ!」とか言いながら必死に電話したりメールしたりネットしたりしてたのは僕です。超焦った。

会場に近づくにつれて携帯の電波が悪くなる。アンテナ立っててもi-mode繋がらず。FOMA、だめだなあ。フジロックと同じくmovaauは大丈夫だったらしいよ…そんな訳で友人と合流できずに、一人で最後方の日除けテントで体育座り。

長いので畳みます。

真心ブラザーズ

とりあえず音の聞こえ具合や、場内の様子見も含めてぐるぐると移動しながら見る。まあ、真心は復活以降何度も見てるからね。無理に頑張らなくてもいいかと。体力温存も考えて。自分、体弱いんで。

とか言いつつ「新しい夜明け」はきっちりジャンプ。抑えるとこは抑えます。

セットリストは王道。つくづくフェス向きなバンドだと思う。そういえば去年の朝霧Jamではサプライズ的にアンコールでやった「どかーん」も、普通にセットリストに入ってるのが面白かった。何かもう、何やってもオッケーなんだよな。今の真心は。ホントに復活して得したバンドだと思うよ(笑)。

「EVERYBODY SINGIN' LOVE SONG」の桜井パートが見るたびにねちっこくなってる気がする。笑った。

【セットリスト】

  1. 拝啓、ジョンレノン
  2. 新しい夜明け
  3. 空にまいあがれ
  4. どか〜ん
  5. Dear,Summer Friend
  6. ENDLESS SUMMER NUDE
  7. EVERYBODY SINGIN' LOVE SONG

吉井和哉

意外にもこの位置で。でもこの後のアクトが比較的派手なものが多いから、結果的にはここで良かったかな。服装は黒スーツじゃなくて、ラフな格好。Tシャツにチェックのシャツを羽織っただけ。そのままコンビニでも行くのかと思った。

選曲は新曲4曲に、「CALL ME」「Beautiful」「TALI」「FINAL COUNTDOWN」、そして「LOVE LOVE SHOW」。広島の悪夢から反省の色は見えます(笑)。それでもフェスで半分新曲ってのはどうなんだ?と思ったけど、実際は全然問題無く尻上がりに調子を上げていき、観客もバッチリそれに応えていたと思う。「I WANT YOU I NEED YOU」「WEEKENDER」辺りは初めて聞く人でも手が挙がっていたんじゃないか(つーか、自分もそうですが)。新曲はどれもこれもわかりやすくって、「white room」がピンとこなかった自分にもグッと響いてきた。新作が楽しみ。

「CALL ME」はやっぱり圧巻だった。「曲の温度を上げていくボーカル」は健在、どころかより凄味を増していた。その一方で「Beautiful」は穏やかに。あの曲の時は、ちょっとだけ風が涼しく吹いていた気がする。シングルでもないのに「FINAL COUNTDOWN」は大盛り上がり。

で。最後に「LOVE LOVE SHOW」。なんだかんだと文句を言ってきた自分が、いざ目の前でその曲が始まって一体どのように聞いてたかというと。


もうイントロの時点でぞわーっと鳥肌立って。すげえ感動した。


おい、あれだけ文句言っておきながら何だよそれ!って感じですけど。や、何でしょうね。自分でたぶんそうなるだろうなとはわかってたんだけどさ(笑)。都合いいなーとは思いましたけど。

でも何に感動したって、別に曲自体に感動したんじゃないんだよね。吉井が曲名を言って、イントロが始まった瞬間の歓声がホントに凄くて。その瞬間に「ああ、イエローモンキーって間違ってなかったんだな」って思って、ぶわーっと。来た訳です。「ロックフェスで、ちゃんと機能するんだな」っていうか(ロックロックがフェスかどうかはこの際置いておく)。フジロックの初年度・ひたちなかの初年度、いずれも悪天候にぶつかり(自ら呼んだのか?)、RSRには出る予定がエマの急病でキャンセル。そのままロックフェスに出ること無く、解散してしまった。そうやって考えると、今こうやってフェスでイエローモンキーの楽曲が鳴らされるっていうのは、実は凄くいいことなんじゃないかなあ、なんて素直に思ってしまった。「しまった」ってこたーないんだけど。まあ、色々書いた手前。うん、でもホントに良かった。「バラ色の日々」はやらなかったけど、今日の流れを考えると「LOVE LOVE SHOW」の盛り上がりで締めて全然オッケーだった。最高。

【セットリスト】

  1. 人それぞれのMY WAY
  2. CALL ME
  3. 黄金バッド
  4. I WANT YOU I NEED YOU
  5. BEAUTIFUL
  6. TALI
  7. WEEKENDER
  8. FINAL COUNTDOWN
  9. LOVE LOVE SHOW

ジェイク・シマブクロ

後ろの日除けテントで休憩。

レミオロメン

横になって寝てたら「南風」のイントロが聞こえてきて、飛び起きる。そのまま日除けテントの中で暫く見る。最後にライブを見たのはZepp Tokyoのワンマンだったか。あれは凄く良かったけど、その後の新曲たちには食指が伸びなかったんだよなあ。この日のライブも殆どの曲が大仰なストリングス風のシンセを被せて、リズムはクリックに合わせて無機質な4つ打ち、サビはみんなで手を左右に振って大盛り上がり…というパターンの曲ばかりだった。確かにそれで大きな会場を盛り上げることは出来るけど、スリーピースでシンプルなロックバンドだった頃の面影はもうどこにも無いんだなあ、なんて寂しく思った。

# ここで某さんに遭遇。独りでいるのは気楽だよ、とか言いつつもやっぱり寂しかったので必要以上に感謝した(笑)。

KREVA

BREAK TIMEを挟んでKREVA。出順的にここはちょっと意外だったけど、それには理由があった。オープニングからゲストを呼び込む。スピッツ!なるほど、という訳で2組のコラボ。

まずは「チェリー」。スピッツの演奏で普通に始まるが…

マサムネ「君を忘れない〜」
KREVA「俺もお前を忘れないYo!」

いやいやいや。それは無いだろ。それは「掛け合い」でも何でもなく、ただの茶々入れです。カラオケボックスで歌ってたら、見知らぬ酔っ払いが自分の部屋に入ってきた感じ?

マサムネ「少しだけ眠い〜」
KREVA「Yeah!ぐっすり眠れそうさ!」

そのまま寝ててください。

更に2曲目「メモリーズ・カスタム」は、普通にAメロを担当するKREVA。が、思いっきり歌詞すっ飛ばす。本人いわく「緊張したから」らしいが、自分の仕事はしっかりせーよと言いたい。

微妙なセッションを終えてマサムネが一言。

「ヒップホップの人と一緒に出来て、ひとつ大人になった気がします。

余りにもマサムネすぎる一言にクラクラきた。この人凄いわ…

その後はKREVAソロ。特に感想は無い。

Mr.Children

とにかく桜井のパフォーマーとしてのセンスに圧倒された。この人は「どのタイミングで顔をクシャっとすれば皆が喜ぶか」「どれくらいのスピードでステージを端から端まで駆け回れば、いい具合にシャツが揺れるのか」とか、そういうのが全部わかってる。全てが計算し尽くされた爽やかさ。モニター見ながら「すっげえなあ…」と呟いてしまった。プロフェッショナルですよ。その点に於いては、この日の出演者の中でダントツ。桁が2桁違うと思った。

でもそれって「感動」とかじゃなくて、どちらかといえば「感心」に近いもので、後半は何だか飽きてしまった。どれもこれも聞き覚えのある曲だったし、決して悪くはなかったんだけど。

それにしてもモニターに映ってるのが八割方、桜井だというのが凄い。たまに違う人が映ったと思えばサポートギターだったり。と思ったが、本当はそれは田原だったり。オーラゼロか。あと「I (はーとまーく) 桜井」と書いてあるウチワを持った女性が大写しになった瞬間、噴いた。いるんだなー、ああいうのが。

ああ、あとストカメか。まあ、正直言うとそこですーっと引いてしまった訳です。あのトリビュートアルバムは実は買ってなくて、発売当時に全曲試聴した程度なんだけど、その時は全然悪いとは思わなかったのね。ミスチルの「ストレンジ・カメレオン」。でも実際生で聞いてみたら…ドラムかなあ、一番違和感を感じたのは。ストカメはあんなにゲヘゲヘと笑いながら跳ねるようなドラムの曲ではないと思うんだよな。今更ながらしんちゃんのドラムがいかに重要なものなのかを実感した。そしてその軽快なリズムに合わせて拳をあげる観客。これは正直キツい光景だった。

あと、終わった後に何のフォローも無かったのが、ちょっと気になった。ワンマンならまだしも、この日は(これがピロウズのカバーだということを)知らない人が一杯いたんじゃないだろうか。「これはピロウズの曲で〜」とかそういうMCあってもよかったんじゃないの?と思った。Zeppツアーの話でもいいし、ロックロックの1回目に林英男が出てたって話でもいいし。

【セットリスト】

  1. 未来
  2. Innocent World
  3. ほころび
  4. Sign
  5. ストレンジカメレオン(the pillows
  6. 終わりなき旅
  7. Worlds end
  8. 箒星

奥田民生

ミスチルファンが、ざーっと下がって民生。正直この順番で助かった。入れ替わりでスタンディングゾーンへ。間もなくして、民生がのそのそと現れる。大きなステージに、唯一人。

ひたちなかでのライブの評判を聞き、いてもたってもいられなくなりロックロックに行くことを決めた。「老いる前に大きなステージでひとり股旅でやらせてくれ」と自ら言ってきたということ。そして「奥田民生・名曲選」と銘打ちたくなるような選曲。これを今年見なかったら一生後悔すると思った。それだけに期待度も異常に高かった。

でも、その期待通りの選曲で、期待以上のライブだった。1曲目は「愛のために」(そういえばバンドセットだってこの曲から始まることはそうそう無いよな)。PUFFYの「渚にまつわるエトセトラ」、ユニコーンの「雪が降る町」「働く男」という選曲はサービス満点とも言えるし、民生が今まで書いてきた曲の中でも自信を持って今出せるカードを切ってきたとも言える。「雪が降る町」なんて季節感全く無視だもんな。でもそんなことは全然気にならず、ただひたすらにその名曲っぷりをしみじみと思い知らされる。「働く男」はPUFFYが今度シングルでカバーするからそのプロモーションか?なんて思ったけど(笑)やっぱりこれも問答無用に名曲だ。夜空に響く「いつも僕は一人きり」というリフレイン。カッコいいなあ…と聴き入っていたら「知ってる?」「知ってる?」と小声で挟む民生。自分で落とさんでも。ちなみに曲が終わって一言「さすがに懐メロだな」とも言っていた。ふははは。

その一方で、現在形である「MANY」も忘れない。その「MANY」だって新曲だからといって盛り下がったりしない。むしろ昔っからある名曲みたいな面で、ずしっと響いていた。

最後の「さすらい」「イージューライダー」の2連発は、その場にいた全員が「これは自分の歌だ」と思っていたんじゃないか。それくらいに皆がその歌を共有して(いや、「自分独り占め!」くらいの勢いだったかもしれない)、自然と歌声が挙がっていた。でも自分が一番グッときたのはやっぱり「CUSTOM」だった。こればっかりは誰も「自分の歌」だなんて言えない曲(「君の歌だぜ」なんて歌詞にあるけど)。もうこの曲、いっそのことタイトルが「奥田民生」でもいいんじゃねえの?ってくらいに奥田民生そのもの。

「誰か 誰か 見ててくれないか 誰か 誰か 聞いてくれないか 声が 音が 空に浮かんで 届け 届け そう響け」

民生の表情がモニターに大写しになる。何と言えばいいのか。ただ「泣きそう」という顔でもない。でも決してこの曲以外では見られない表情だったと思う。可能な限り肉眼でステージを見ていたけど、この時ばかりはさすがにモニターに見入ってしまった。本当に、この夏のひとり股旅を見ることが出来て良かった。心からそう思った。

【セットリスト】

  1. 愛のために
  2. 渚にまつわるエトセトラ
  3. MANY
  4. 雪が降る町
  5. CUSTOM
  6. 働く男
  7. さすらい
  8. イージューライダー

スピッツ

8/2のLOFTとほぼ同じ流れだった。やっぱりあれ、夏フェスのリハだったんだな(笑)。でも、その時に思ったとおりに(って、その時にそう書いてないんだけど)やっぱりこのセットリストだったら大会場の方がハマっていた。

しかしまあ、これだけ濃い面子が揃った中でも全くいつも通りのライブが出来るスピッツって凄い。いつも緊張しているからいつも通りなのかもしれないけど(笑)。マサムネのMCも相変わらずで「フルコースに例えるとメインディッシュはもう終わってしまったけど…デザートはこれからで、俺の嫌いな言葉でいうところのスウィーツで頑張ります」 主催なのにデザート扱いです。ちなみに僕のイメージは、ちょっと酸味のあるスウィーツ。甘酸っぱい感じで。

途中PUFFYをゲストに迎える。「TOKYO I'M ON MY WAY」と「愛のしるし」(スピッツver)をPUFFYボーカルで、という2曲のみ。ちょっと中途半端だったかなあ、という気がしなくもない。「TOKYO I'M ON MY WAY」とか、別にスピッツ演奏でやる意味も余り無いような。

インディゴ地平線」はLOFTでは聞けなかった曲。青い照明が印象的。そういえば昼間にふと遠くの方を見たら、会場の周りには本当に何も無くって。地平線は見えなかったけど、晴れた空がどこまでも続いているような感じだった。この曲を聞きながら、昼間見たその風景を思い出した。

アンコールは「空も飛べるはず」。イントロで皆がじわーっと盛り上がって、凄くいい雰囲気。長いイベントの最後がこの曲というのも何だかスピッツらしい。ふわっとした気分で終了。素晴らしい。

【セットリスト】

  1. 俺のすべて
  2. けもの道
  3. 青い車
  4. 魔法のコトバ
  5. 正夢
  6. インディゴ地平線
  7. 恋のうた
  8. Tokyo I'm on my way (vo:PUFFY
  9. 愛のしるし[spitz ver] (vo:PUFFY
  10. みそか
  11. 8823
  12. スターゲイザー
    〜Encore
  13. 空も飛べるはず


最後は打ち上げ花火。帰りのシャトルバスが凄い台数待機していて感心した。待たせない努力。音もそんなに悪くなかったし、環境面ではそんなに文句は無いかな(ちなみに音と花火は前週のヤッサと比べてしまっているというのもある。ヤッサはひどかったなー、音が)。グッズ販売が異常に混んでいたようだけど、グッズ買わなかったから被害無し。これだけの面子集めて6969円というチケ代も素晴らしい。お疲れ様&10周年おめでとう。